ウイルソン姉妹について

2021年02月14日

今回、ハートの中心であるウイルソン姉妹について、アーティストとして、また女性としての2点から書いてみました。

①アーティストとしてのウィルソン姉妹

ハートの各曲にウィルソン姉妹の女性としてのやさしさや情感、繊細さなどが出ています。女性ロックアーティトに関する重要なファクターである、色気より知性、男まさりより女性らしさがよく出ています。
やはりハートの音楽は男性には出せないと思います。

また、アンは世界一の女性ロックヴォーカリストと言っても過言ではないでしょう。
声量、パワー、表現力、情感、あらゆる面において彼女以上のヴォーカリストはいないと思います。
また年代がたつにつれてますます円熟して、パワーも衰えていません。
以上のことで、特に女性ファンにはかなり支持されています。

また、(詳細はあとで書きますが)後世の女性ロックアーティストへ与えた影響も大きく、尊敬する女性ロックアーティストとしてアンの名前を揚げる女性ロックアーティストも多いです。

ナンシーのほうはアコースティック・ギターの名手です。たしかにリードギターはロジャーやハワードなどの男性メンバーがとっていたが、アコースティック・ギターといえばナンシーです。

また彼女が「ジーズ・ドリーム」のようにリード・ヴォーカルをとっている曲もある。高音部がきれいです。
中低音部を担当するアンと高音部を担当するナンシーとのツイン・ボーカルということも言えます。
また、アンとナンシーのコーラス・ハーモニーもすばらしい。姉妹だからこのような味がでるのです。

ただし、アーティストとして惜しい点は作詞作曲の能力が他の有名女性ロックアーティストと比べて今一つかな、と思ってしまいます。
80年代後半以降の外部ライターによる曲とウィルソン姉妹自身のペンによる曲と比べれば、前者の方が曲自身のクオリティが上です。
80年代後半のヒット曲はほとんど外部ライターの曲です。それを考えるとさびしいですね。

②魅力的な女性としてのウィルソン姉妹

ウィルソン姉妹は70年代の20代のころは清楚な美人姉妹として名を馳せていました。
80年代後半は、華やかな成熟した大人の女性に成長してます。
当時全盛だったMTVの画像をみて、あまりの美しさに嬉しくなってしまった人もいるかと思います。
現在ではアンのほうは残念ながら太ってしまいましたが、ナンシーのほうは相変わらず、美しくかっこいいです。

またウイルソン姉妹は「恋多き女性」でもありました。
70年代にアンはロジャーの兄マイケルと、ナンシーはロジャーとそれぞれ恋仲でありました。
その後ナンシーは82年ごろ、キャメロン・クロウが関連する映画のチョイ役として出演し、キャメロンと恋仲になり、結婚までこぎつけました。
おしどり夫婦と思われていましたが、残念ながら最近になって離婚し、今度は映画会社の幹部と再婚しました。
でもこの年になっても再婚できるなんでさすがとは思いませんか?

あれだけの素晴らしい熱唱ができるのも、良い恋愛をたくさん経験して、それを肥やしとしているからだと思います。
また、男性メンバーに対して、母親のように包み込むような優しさがあり、面倒見がよかったと思われます。
ハートは男性メンバーにとっても居心地がよかったバンドだったのではないでしょうか?

 

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